公開 2026.8.27|最終更新 2026.8.27
※獣医学的な内容は公的機関・専門機関の情報をもとにまとめています。個別の判断はかかりつけの獣医師にご相談ください。(迎える前に知ってほしい費用と覚悟の話から)
狂犬病だけ、なぜ法律なのか
混合ワクチンやフィラリア予防は、あくまで「推奨」です。でも狂犬病ワクチンだけは違って、狂犬病予防法という法律で、飼い主に登録と年1回の接種が義務付けられています。違反すると罰金の対象にもなり、実際に2019年には174件の摘発があったそうです。
なぜここまで厳格なのか。それは狂犬病という病気そのものの怖さにあります。
狂犬病は、発症したらほぼ助からない
狂犬病はウイルスが神経を伝って脳に達する感染症で、人にもうつる人獣共通感染症です。発症してしまうと有効な治療法がなく、致死率はほぼ100%とされています。かまれてから発症するまでは数週間〜数ヶ月かかることもありますが、症状が出てからでは手遅れというのが、この病気の恐ろしさです。
日本は、世界でも数少ない「清浄国」
1950年に狂犬病予防法ができるまで、日本国内でも犬の狂犬病が確認され、人が感染して亡くなる例もあったそうです。そこから登録・ワクチン接種・野犬対策を徹底したことで、わずか7年で国内から狂犬病を撲滅できました。以来60年以上、国内での発生はゼロ。オーストラリアやニュージーランドなどと並んで、世界でも数少ない「清浄国」の地位を保っています。
裏を返せば、日本の周辺国を含め、世界のほとんどの地域では今も狂犬病が発生し続けているということです。清浄国であり続けるために、そして海外からの侵入リスクに備えるために、今も全頭への接種が法律で続けられています。
実際にかかる費用
うちの場合、注射代3,050円+注射済票交付手数料550円で、年間3,600円ほど。毎年の恒例行事ですが、日本が狂犬病ゼロを保っている理由の一端を、うちも担っているんだと思うと、少し見え方が変わりました。
参考にした情報
狂犬病予防法の歴史や清浄国の情報は、以下を参考にまとめました。
まとめ
- 狂犬病ワクチンだけは法律(狂犬病予防法)で義務。違反すると罰則もある
- 発症するとほぼ100%致死という、他のワクチン対象とは重さが違う病気
- 日本は60年以上発生ゼロの「清浄国」。それを保つための全頭接種が今も続く